Fast Track Triathlete 03(第1部2章)

1章は、トライアスリートが持つべきマインドセット(心構え・物の見方)の解説でした。具体的には、スイム・バイク・ランの3種目の練習に加えて、筋力トレーニングや栄養摂取、回復についてもトレーニングと同等の優先度で取り組む必要性があること。トレーニングの合計時間や量を達成基準にするのではなく、仕事や家庭のことを考慮した上での現実的なトレーニング方法を考える必要があること等、この本の基礎となる考え方についての解説でした。

2章では、トレーニングの負荷だけではなく、仕事や生活面の負荷・ストレスも考慮して、トータルでの負荷・ストレスをマネジメントする必要性とその方法についての解説が中心です。

Fast Track Triathlete 02(序章・第1部1章)

Fast track triathleteの序章と一章を紹介します。これらの章では、トレーニングする上での心構えや物の見方(マインドセット)に関する概念的な内容が中心で、具体的な内容は3章以降で解説されています。一章の内容を簡単にまとめると次の4点になります。いずれも当たり前の内容ですが、私の場合実際に実行できていたかというとできていないことが多かったです。

Fast-Track Triathlete 01

Purple patchというトライアスロンのコーチングサービスを主催しているMatt Dixonの『Fast track triathlete(最短・最速で成功に至るトライアスリート)』を何回かに分けて紹介します。

彼は、2016年にIronman70.3 world championshipで優勝したTim Reedや、以前このブログでも紹介した強豪エイジグルーパーのSami Inkinenなど、数多くのトップレベルのプロおよびアマチュア選手を指導しています。最近の講演の動画によると、これまで彼の指導およびPurple Patchのサービス利用者から250人以上の選手がIronman world championshipの出場を果たしているとのことです。また、指導しているアマチュア選手の平均的な週練習時間は10.6時間とのこと。これらはKonaを目指すアスリートにとってはとても興味深い内容と思います。今回は、彼のブログにある執筆理由と本書の目次を紹介します。

 

  • Fast track triathleteを執筆した理由
    https://purplepatchfitness.com/blog/why-i-wrote-fast-track-triathlete

    • これまで出会った全てのアマチュア選手はトライアスロンの競技能力向上のみならず、健康、仕事、家庭についてもより良い状態になることを強く望んでいたが、多くの人はそれに失敗していた。
    • 多くのアスリートは、IronmanIronman70.3に求められる練習時間を問われると週20時間と答えるが、それは家庭や仕事と適切なバランスを取る上で現実的ではない。多くのアマチュア選手やコーチが、すでに予定が一杯になっている生活に、さらに多くのトレーニング時間を加えようとし、そして、それを実行するのに苦労している。大抵の場合、そのような長時間のトレーニングは病気やケガ、そしてハードな練習の割には低いパフォーマンスという結果に陥ってしまう。
    • 多忙な生活を送っている人は、スポーツに対するアプローチ方法を劇的なレベルで考え直さなければならない。それは単純にスポーツにおいて望む結果を実現するためだけではなく、健康や生活の質を最適化するためでもある。そのために私はFast track triathleteという本を書いた。
    • この本に書かれていることはコンセプトや理論ではなく、Purple Patchというコーチングサービスで数多くのアマチュア選手に対して実践したことをもとに書かれた具体的な方法論(Methodology)である。その方法論については常に見直し、改善を行っているが、例えば、数多くのCEOや企業のエグゼクティブクラスの人に対して生活や仕事と適切なバランスが取れるようにコーチングしてきた経験や、200人以上の選手をアイアンマン世界選手権に送り出してきた実績をもとに本書は書かれている。
    • コーチとして10シーズンの学習期間を経て、これまで得たものを共有するよいタイミングだと感じたし、スポーツの世界でより実際的・実用的な変化が起こるのを助ける狙いもあって本書を書いた(※注:長時間練習や練習量に依存した従来の方法ではなく、成果につながるトレーニングや持続性のあるトレーニングに変えていくべき、ということと思われる)。実際に、Purple Patchのサービスを利用している多忙なアマチュア選手は週20時間も練習することはなく、平均で10.6時間だ。
    • 2016年シーズンは、Purple Patchのサービスを利用するプロ・アマチュア選手ともに素晴らしい結果をだすことができ、プロではTim ReedIronman 70.3世界選手権で優勝することができた。
    • もちろん、アマチュア選手はプロと同じように練習することはできない。プロ選手は、トライアスロンとそれに関連するすべての行動(睡眠、食事、栄養摂取、回復)を、自分自身の生活の中心においている。彼・彼女らは、具体的な方法論について学習するための実験室の役割を果たしていて、我々のようなコーチが、そこで得たものをアマチュア選手に適した形に変えて、伝えていくいくのである。

 

  • Fast track triathleteの目次

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Introduction はじめに

Part 1 The Performance Journey 第一部:パフォーマンス向上の旅

  1. Mindset マインドセット・物の見方
  2. Setting the Lens トレーニングと生活のバランスを適切に認識する
  3. Planning Your Training トレーニングを計画する
  4. Executing Your Training トレーニングを実行する
  5. Developing Habits to Support Performance パフォーマンスを支えるための習慣を身につける
  6. Travel Protocols for Training and Racing トレーニングおよびレースのための移動の手順
  7. Executing Your Race Strategy レースの戦略を実行する
  8. The Aftermath レースを振り返る

Part 2 The Performance Plan 第二部:パフォーマンス向上の計画

  1. Functional Strength Training 機能強化トレーニング
  2. Fast Track Training Progression 最短・最速で成功に至るトレーニング
    1. Ironman Distance Race Prep Program
    2. Ironman 70.3 Distance Race Prep Program

Workout Glossary 練習用語集
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